福地の田んぼとその周辺の植物
オオイヌノフグリ(大犬の陰嚢)
ゴマノハグサ科クワガタソウ属
ユーラシア、アフリカ原産の2年草。
福地では3月になってから畦で最初に花が咲いているのが見られます。
ヒメオドリコソウ(姫踊子草)
シソ科オドリコソウ属
ヨーロッパ原産の2年草。
日本には明治の中頃に入り込んできた。
15センチほどの花茎を直立させ、上部の葉の間から小さな花を咲かせる。
福地では3月後半から4月初めに花が咲き始めます。
ホトケノザ(仏の座/別名サンガイグサ)
シソ科オドリコソウ属
道端に普通に生える高さ10~30センチの2年草。
対生する葉を、仏の座るハスの花に例えて名がついた。
別名の三階草は、葉が段々につくからである。
福地では3月後半から花が咲き始めます。
コハコベ(小繁縷)
ナデシコ科ハコベ属
春の七草のひとつ。
道端、空き地、畑などいたる所に生える。
花びらは5枚だが、深く裂けるので10枚のように見える。
旧大陸の原産で、日本では明治時代に確認された。
福地では3月後半から花が咲き始めます。
タネツケバナ(種漬花)
アブラナ科タネツケバナ属
種籾を水に漬ける頃に花が咲くので種漬花の名がある。
田の畦や田んぼの湿った所で見られる高さ20~30センチの2年草。
福地では3月後半から田んぼで花が咲き始めます。
ショウジョウバカマ(猩々袴)
ユリ科ショウジョウバカマ属
山際の湿った所に生える。
花びらの付け根の部分がぷくっとふくれるのが特徴。
福地では3月後半から花が咲き始めます。4月が花の最盛期になります。
フキ(蕗)
キク科フキ属
山野に生える多年草。
地下茎を伸ばして増える。
フキノトウはフキの花芽の事で、浅緑の苞に幾重にも包まれている。
雌雄異株で、雄株は高さ10~25センチにになり、黄白色の頭花を多数つける。雌株ははじめ密に頭花をつけるが、後に高さ45センチくらいに伸びる。
福地では3月後半から花が咲き始めます。
ムラサキサギゴケ(紫鷺苔)
ゴマノハグサ科サキゴケ属
田の畦など、少し湿った所によく見られる多年草。
根元から匍匐枝を出して増えるのが特徴。
福地では4月初めから花が咲き始めます。
セイヨウタンポポ(西洋蒲公英)
キク科タンポポ属
ヨーロッパ原産の多年草。
総苞外片がつぼみの時から反り返っているのが特徴。
頭花は直径約3.5~5センチ。
明治時代にサラダ菜として食べるのを目的に日本に持ち込まれたという。
福地では3月後半から4月初めに花が咲き始めます。
ヒロハタンポポ(広葉蒲公英)
キク科タンポポ属
別名トウカイタンポポ
広葉とついているが、葉の幅が広いものから狭いものまでいろいろある。
別名は東海地方に多い事による。
頭花は黄色で直径約3センチ。
総苞は開花時に長さ約1.5センチ。
外片は長楕円形または狭長楕円形で、大きな角状突起が目立つ。
福地では3月後半から4月初めに花が咲き始めます。
カキドオシ(垣通し)
シソ科カキドオシ属
花の後、茎が蔓状になり垣根を通り抜けて伸びる事からこの名前がついた。
高さ5~25センチの多年草。
この花のような形を唇形花といい、シソ科の特徴となっている。
福地では4月中旬から花が咲き始めます。
スイバ(酸葉、酸模)
タデ科ギシギシ属
別名スカンポ
酸っぱい葉が転訛してスイバの名になった。
昔の子供たちにとっては茎をかじるのはおやつがわりだった。
人家の近くや草地、田んぼの畦などに普通に生える高さ0.3~1メートルの多年草。
雌雄異株で花にも雄花、雌花がある。
福地では4月後半から花が咲き始めます。
ツボスミレ(坪菫)
スミレ科スミレ属
別名ニョイスミレ
名前の坪とは庭という意味。
別名のニョイとは仏具の如意で、葉の形が似ていることによる。
平地や丘陵、山地のやや湿った草地や林内に普通に見られる。
高さは5~20センチ。
茎はやわらかく倒れやすい。
花は白色でスミレの中で一番花が小さく、直径は1センチ以下である。
唇弁と側弁に紫色のすじがたくさん出て目立つ。
福地では4月後半から畦の斜面や山地のやや湿った林内で花が咲き始めます。
スミレ(スミレ)
スミレ科スミレ属
人家付近から丘陵まで日当たりのよい所に普通に見られ、高さは7~11センチ。
葉は束生し、花期には長さ2~9センチの長楕円状披針形で先は丸く、葉柄には広い翼がある。
花弁は長さ1.2~1.7センチで、側弁には白い突起毛がある。
数あるスミレの中で代表が本種であるが、ただスミレと呼ぶと本種を指すのかスミレ属全般なのかまぎらわしいので、「満州の」という意味の学名「マンジュリカ」の種小名で呼ぶ人もいる。
福地では4月後半から花が咲き始めます。
ヘビイチゴ(蛇苺)
バラ科ヘビイチゴ属
蛇苺は漢名で、人間が食べないで、ヘビが食べるイチゴという意味らしいが、毒があるわけではない。
田の畦や道端のやや湿った所に生える多年草。
茎は地をはい、節から根を出して増える。
葉は黄緑色で、3小葉からなる。
小葉は長さ2~3.5センチ。
果実は直径1.2~1.5センチ。
果床は淡紅色でしわがあり、そう果にもしわがある。
美味しそうに見える果実だが、食べてみると少しも美味しくない。
福地では4月後半から花が咲き始め、5月後半から6月初めに果実が見られます。
キランソウ(金瘡小草)
シソ科キランソウ属
別名ジゴクノカマノフタ
別名は根生葉が地面に張りつくように広がっている事による。
薬草として使われ、地獄の釜に蓋をして病人をこの世に追い返す、という意味もあるらしい。
中国では慢性気管支炎の薬として使われている。
日本でも民間薬として使われ、イシャコロシなどの地方名がある。
道端や庭のすみ、山麓などに生える多年草。
全体に縮れた毛がある。
根生葉はロゼット状につき、長さ4~6センチ、幅1~2センチの倒披針形で粗い鋸歯があり、紫色を帯びる事がある。
茎につく葉は小さい
葉腋に長さ約1センチの濃紫色の唇形花を数個つける。
福地では4月後半から花が咲き始めます。
オオジシバリ(大地縛り)
キク科ニガナ属
田んぼの土手や小川の縁など、湿り気のある場所にごく普通に見られる多年草。
ジシバリによく似ているが、より大形で茎は太く、1本の花茎に数輪の花を咲かせる。
茎は地をはって長く伸びる。
葉は長さ6~20センチ、幅1.5~3センチの倒披針形~へら状楕円形で、ときに下部が羽状に切れ込むこともある。
花茎は高さ約20センチになり、直径2.5~3センチの黄色の頭花を2~3個つける。
総苞は長さ約1.2センチ。
そう果は長さ7~8ミリ。
福地では4月後半から花が咲き始めます。
ノミノフスマ(蚤の衾)
ナデシコ科ハコベ属
田起こし前の田んぼや畦、畑、道端などに生える高さ5~30センチの1~2年草。
衾とは布団の事。
小さな葉をノミの布団に例えた名前である。
全体に無毛。
葉は無柄で、長さ1~2センチの長楕円形。
花弁は長さ約7ミリで、萼片より長く、基部近くまで2裂する。
福地では4月後半から花が咲き始めます。
イチョウウキゴケ(銀杏浮苔)
コケ植物ゼニゴケ目ウキゴケ科
丘陵、山地谷間の水田に生息する。
浮草類のように浮遊するが、分類上は全く異なり、日本で唯一、水面に浮遊するコケ類とされる。
名前は葉状体の形がイチョウの葉に似る事からつけられた。
葉状体は長さ1~1.5㎝で裏面は紫色のひだが目立つ。
福地では5月になってから水田で見られます。
キンポウゲ(金鳳花)
キンポウゲ科キンポウゲ属
別名ウマノアシガタ
根生葉を馬のひづめに見立てたと言われるが、あまり似ていない。
金鳳花は花の色に由来し、本来は八重咲きの品種をさしたと言われる。
山野の日当たりのよい所に生え、高さは30~70センチほどになる多年草。金属のような光沢がある直径1.5~2センチの黄色い5弁花を咲かせる。
福地では5月初旬から花が咲き始めます。
ミツバツチグリ(三葉土栗)
バラ科キジムシロ属
根が紡錘形に膨らんで食べられるツチグリに似ていて、葉が3小葉なのでこの名がある。
山野の日当たりのよい所に生える高さ15~30センチの多年草。
花が終わる頃に根元から横に伸びる匐枝を出して、その先に新苗を作る。このような繁殖を栄養繁殖という。
福地では5月初旬から花が咲き始めます。
ニガナ(苦菜)
キク科ニガナ属
茎や葉を切ると少し粘りけのある乳液が出て、なめると苦いのでこの名がついた。山野の日当たりのよい所にごく普通に見られる多年草で、茎は直立して高さ20~50センチほどになる。枝分かれした細い花茎を多数出し、5弁の黄色い花を咲かせる。
福地では5月中旬から花が咲き始めます。
シロツメグサ(白詰草)
マメ科シャジクソウ属
幸運を呼ぶ四つ葉のクローバーして親しまれている。ヨーロッパ原産で、日本には江戸時代、オランダから輸入したガラス製品の中に、パッキングの材料として詰められて持ち込まれた事からツメクサの名はこのことに由来する。
ヨーロッパ原産の多年草で、牧草として世界中に広がり、日本でも全国的に見られる。
長さ約1センチの白い花が多数集まって球状の花序をつくる。受粉すると外から順に垂れる。豆果は花のあとも残る花弁と萼に包まれている。
福地では5月中旬から花が咲き始めます。
ノアザミ(野薊)
キク科アザミ属
山野に生える高さ0.5~1メートルの多年草。大部分のアザミが秋に咲くが、本種だけが春から夏に咲く。総苞は2~4センチの球形で、総苞片は直立し、粘液を出して粘る。
福地では5月後半から花が咲き始めます。